今回の選考で最終候補まで残った作品は以下の通りです(応募順)。
- 「タイムカプセルをあけたら」 三田かず子
- 「下弦の樹」 本間 一
- 「『ツアーで行くエジプト』療法」 コローン麻紀
- 「アンサンブル」 杏鈴みき
- 「明日のタペストリー」 加藤志保美
- 「デイムーンと歩いて」 遠藤保宏
小説に必要な要素は、ドラマ、スタイル、フィロソフィーという3つに分けられると考えられます。まず「ドラマ」とは、物語そのもののこと。これはプロット、登場人物、構成などでいかに読者を楽しませるか、その全体的な工夫です。次に「スタイル」、これは文体といわれるものですが、音楽に心地よい声があるように、小説にも心地よい文章があると考えてみてください。具体的には、言葉選び、レトリック、文章の長短、句読点の打ち方など、読み手に読みやすい(あるいは読みたい)と感じさせるかどうか、そういう文章が書けているかどうかが、小説の成否につながります。最後に「フィロソフィー」、これはそのまま訳せば哲学ですが、いってみれば小説に現れる書き手の人間観、人生観、死生観、世界観のことです。「感動」と呼ばれるものにつながる小説の重要な要素となります。
世にすぐれているといわれる作家、広く読者を得ている作家の小説は、かなりの程度でこれら3つの要素を備えていると考えられます。「きらら文学賞」も、世評の高い作家、人気作家となりうる書き手を求めています。今後もご応募くださる際には、ぜひこの3つの要素が自分の作品に備わっているかどうかを考えてみてください。
右に挙げた最終候補作品は、この3つのうちいずれか1つが不足している作品でした。さらに素晴らしい作品を書くために、「読み手に心地よく読んでもらい、面白いと感じさせ、さらに深い問いかけをする」、そういった作品をぜひ仕上げてみてください。
今回は、応募作品をじっくりと読ませていただくために、選考結果のご連絡が遅れましたことをお詫びいたします。
今後とも「きらら文学賞」に多くの方がご応募くださって、よい書き手と出会えますことを編集部一同お待ちしております。どうぞよろしくお願いいたします。(応募要項はコチラ)
|